オープンダイアローグとは

フィンランドのケロプダス病院で開発された、急性期精神病に24時間以内にチームで介入し、対話中心で治療するシステム
(引用元 『オープンダイアローグ 』日本評論社 紹介文章)

患者のいないところで患者の話はしない、と決めたことから始まった、患者の声をきちんと聞こうとする試みで、なるべく投薬や入院を避け、対話で治していくアプローチです。
ケロプダス病院では患者さんから助けてほしい、と依頼を受けたら、24時間以内に専門家チームが患者さんの元に駆けつけて、対話の場を開くしくみをつくっています。
患者さんが安心するまで、ミーティングを何回も重ねる対話実践で、一度に複数人の専門家チームが同席することも特徴的です。
対話の場では、安易に結論を出そうとしたり、解決しようとはせず、対話を続けることを大事にしています。
特に統合失調症の急性期に用いることで、8割以上の患者さんが回復に向かったことから、世界でも注目を集めています。

日本でもオープンダイアローグ のような対話実践が病院や訪問看護、様々な相談支援の現場で取り入れられようとしている動きはありますが、システムとしてのオープンダイアローグ はなかなか導入に至っておらず、今後よりいっそう広がっていくことを願っています。
フィンランドで行われているオープンダイアローグ を、そのまま日本の既存のシステムに取り入れることは現時点ではかなり険しい道のりですが、その実現を願って、FLATでは「オープンダイアローグ ・アプローチ」という名前で、対話の文化が広がっていくための種まきをしていきたいと思っています。